生物学的製剤(バイオロジクス)と呼ばれる治療法は?
生物学的製剤(バイオロジクス)と呼ばれる薬を使って、点滴や皮膚に注射(皮下注射)する治療法です。
乾癬の症状を引き起こす物質、免疫にかかわる「TNFα」の発見が鍵!

「TNFα」ティー・エヌ・エフ アルファ とは、免疫に大きな役割を担っているたん白質のこと。TNFαは、免疫や炎症に関係する「サイトカイン」という物質の一種で、生体を防御する上で大切なはたらきをしています。しかし, TNFαが過剰に放出されると、サイトカインのバランスが崩れて病気を起こすようになります。乾癬の病巣では,このTNFαが大量に作られており、これが乾癬の皮膚症状を誘発したり悪化させる要因の一つと考えられています。遺伝子、タンパク質、細胞や組織など生体由来の物質、あるいは生物の機能を利用して製造した製品=生物学的製剤(バイオロジクス)を利用し、この「TNFα」の働きを抑える治療法です。
5万4千人の署名でやっと認可された、未来の乾癬治療法
生物学的製剤は、乾癬に対しては欧米などで用いられていましたが、日本では2010年1月21日まで認可がされていませんでした。そこで、全国の乾癬患者会が協力し、署名を集めた活動を展開。
5万4千人の署名と要望書を持参し、新しい乾癬治療薬ヒュミラ(アダリムマブ)、レミケード(インフリキシマブ)の2種類が労働厚生省で承認され、保険適用にすることができました。
生物製剤を利用した治療法の視点は?
乾癬は色々な反応が起こりながら発生し、複雑な反応が起こり続けることで「乾癬である状態」になっています。それぞれ多くの細胞が互いに、情報を取り合った結果(情報伝達物質などにより)乾癬がおこります。そこで、「細胞からの情報伝達を止めると、乾癬の進行をくいとめることができるのでは?」と考えられるようになったのです。
近年では、病気の成り立ちが分子レベル・遺伝子レベルで解明されてきたことにより、特定の分子(タンパク質)のみに作用する薬剤(抗体など)が分子生物学的手法により作られるようになりました。
注目される、生物製剤を利用した治療法の課題とは?
生物製剤は、病気の成り立ちに重要と思われるところに直接作用できる薬といえます。
また、この薬はタンパク質でできており、内服薬などとは違い、色々な臓器にかかる負担が少なくなり、この面では副作用が減ることが想像されます。しかしながら生物学的製剤は、免疫系に作用するため、抵抗力が下がる可能性も考えられます。値段も高いのが問題点です。使われる薬により注射の方法も異なります。注射後の管理や、効果のあらわれかたも様々ですので使用が可能となった時には医師の説明を必ず聞いてください。
ヒュミラ(アダリマブ)の治療法は?
ヒュミラ(アダリマブ)は、乾癬の発症にかかわる TNFαに結合して、そのはたらきを抑える薬です。2週間間隔で皮下注射します。これにより、TNFαによる刺激を抑制して免疫の異常を抑え、尋常性乾癬や関節症性乾癬の症状を改善します。
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レミケード(インフリキシマブ)の治療法は?
レミケードは米国Centocore社が開発した薬で、TNFαを中和する抗体を点滴静注します。一般名をインフリキシマブと呼び、レミケードは商品名です。レミケードは
初めて治療を受けた後、2週、6週に投与し、以後8週間(約2ヶ月)間隔で点滴を受けます。
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